ジェーン・バーキンの名は知らなかった

何ヶ月も前のことだ。

立ち寄ったコーヒーショップで、何気なくおいてあった雑誌をめくっていて、井上陽水とジェーン・バーキンの対談の記事を、偶然のように読んだ。

1960年代のイギリスをはるかに望んだ、少しマニアックな内容が暗闇にちらちら光るイルミネーションのように懐かしく、少しまぶしかった。
ジェーン・バーキンの名前はあまりよく知らなかった。
そして、その中で、私はこの未知の女性が、井上陽水の、その時はまだ知らなかった「カナリア」という歌を歌っていることを知った。

1-2ヶ月のち、いや2-3ヶ月のちだったろうか。車の中で聞く新しいCDが欲しくなった。
リパッティと高橋悠治の弾くバッハさえあればあとは一生何も要らない、身辺は整理しようなどとうそぶいていたのはほんの少し前なのに。
立ち寄った店のディスプレイの前を徘徊していて、ふと井上陽水のCDの何枚かに気づいた。
そうだ、彼の歌は長い間、聞いていない。
当時のフォークソングブームには何一つ関わりがなく、はるかに遅れた聞き手になったころ、それでもまだLPだったレコードを1-2枚、そして、シングルを1枚購入して持っていた。

YOSUI TRIBUTE と名づけられたCDにひきつけられたのは、ジェーン・バーキンと陽水の対談という伏線があったせいだろう。
「カナリア」だけでも聞いてみたいと思った。

かくして私は小さな石に躓くように、また陽水の歌とそれをめぐるきら星の虜になった。


以来、あの対談の記事を探しているが、どうしてもみつからない。


13/oct/2005 600

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この記事へのコメント

chic
2005年02月04日 07:47
「YOSUI TRIBUTE」のきっかけは、「カナリア」でしたか。何かおしゃれな感じがしますね。
対談は、木陰さんが御覧になったものと同じかどうか、判りませんが、以前、TOWER RECORDSのフリーペーパーに載っていました。
http://www.bounce.com/article/article.php/1217
木陰
2005年02月04日 08:48
Thanks!
「カナリア」についてもそのうちに書いてみたいと思います。
木陰
2005年02月04日 13:55
意を決して探してみました。おそらく、以下のものでしょう。
chic さん、元気を下さりありがとう。「ジェーン・バーキン、井上陽水、対談」で探しましたら、片隅にありました。

>>『FIGAROjapon』 5月6日発売特集『時代のミューズたちの最新インタビュー 彼女たちに聞きたかったこと』「ジェーン・バーキン×井上陽水 永遠のミューズ―その人生の彩りは、いつもランデヴー。」対談はこの雑誌が初めてかな?60年代話で盛り上がってます。<<

と、いうことは、この記事を見たのは4月か5月、それから半年もたってからCDに出会ったのでしょうか。記憶のあいまいなこと!!でも、上の文章はそのままにしておきます。
木陰
2005年02月05日 08:47
ご紹介いただいたページ、ゆっくり拝見しました。たくさんのスナップ写真、楽しそうで、いいですね。
私が見た対談記事は、このときの滞在中にされたものでしょうか。それとも?
ジェーン・バーキンと「カナリー・カナリー」の縁もドラマティックですね。
chic
2005年02月05日 14:04
記事、見つかって良かったですね。『FIGAROjapon』 の記事、私も読んでみたくなりました。探してみます。
木陰
2005年02月06日 07:29
ありがとう、chicさんの鏡に照らして見なかったら、もう一度探してみようという気持ちにならなかったでしょう。私も、もう一度読んでみます。Marie Claire 誌にしてもFigaro Japonにしても、フランス系のものですが、少なくとも文化記事については、本国のものより質が高いとみています。
2005年05月20日 20:56
>Bodhi Tree Book Clubさま、
トラックバックありがとうございます。
ジェーン・バーキンのことは本当に何も知らなくて、ネット上やコーヒー屋の店主に教えていただいて、ようやく、少しずつ落穂ひろいをしています。写真ではいけんしたところ、実に魅力的な「おねえさま」ですね。

2010年02月13日 09:46
2009年から2010年、陽水活動40周年を記念した企画がいくつもあり、その中で、ジェーン・バーキンが取材に応じている最近の映像がでていた。雑誌フィガロの特集は5-6年前。また、井上陽水の若き日、サングラスを掛けていない時代、1990年代、40代の姿を映していた。時の移ろひ。ほとんど見ていなかった時代の姿。
2019年05月05日 07:32
ジェーン・バーキン 1946年12月14日生まれ
2013年 長女 死没
20歳のときに音楽家のジョン・バリートとの間に長女ケイト・バリー、24歳のときにセルジュ・ゲンズブールとの間に次女シャルロット・ゲンズブールを。そして35歳で映画監督のジャック・ドワイヨンとの間にルー・ドワイヨンを出産。長女ケイトは2013年12月11日、46歳のときにアパルトモンから身を投げて亡くなってしまう。「四十代の女というのは、もうこれが最後の恋かもしれないと、と思って途方もないことも平気でやってしまうのね」。ヴォーグの記事による。
木陰
2019年05月14日 18:34
ジェーン・バーキンが唄う「カナリア」。そして、平間至。
「YOSUI TRIBUTE」に収録される「カナリア」。唄うのは ジェーン・バーキン。そして、2004年春、陽水とバーキンの「タワーレコード」ポスターを撮影した平間至さんについての覚書。 ...続きを見る
Jalan Straight View通...
2005/02/04 07:41
木陰
2019年05月14日 18:35
「ジェーン・バーキンの名は知らなかった」について
「ジェーン・バーキンの名は知らなかった」について 今日はよい土曜日だった。 午前中、新しくかかった映画を見、その足で街中の書店へ。FIGARO のバックナンバーを見つけ出して購入。 夕方はいきつけの茶館へでかけ、ジェーン・バーキンと井上陽水、それにフランスと韓国のポップスについてひとしきり店主と話す。 件の記事は、1960年代アントニオーニの「欲望」に彼女が出演した話、ビートルズのメンバーとの思い出、当時のロンドンを舞台に。 「欲望」が上映されたころ、高校生だった私は、おそらくリバ... ...続きを見る
こころの交差点:木陰の補習教室@Webr...
2005/02/12 21:12
木陰
2019年05月14日 18:36
YOSUI TRIBUTE を聴いて6ヶ月
  高橋悠治とリパッティの弾くバッハさえあればよいと思っていた季節もあった。しかし、今は新しい音楽も聴いて、時代の風を感じていたい。   井上陽水の曲を14人の歌い手(またはグループ)がカバーしたCDが発売されてすでに半年近くたつ。いくつかの幸福な偶然が重なって、それを知って手にすることができた。気分の赴くまま書いたいくつかの文章をブログにアップした。それらにいまだにアクセスがある。 ...続きを見る
こころの交差点:木陰の補習教室@Webr...
2005/05/04 05:24
木陰
2019年05月14日 18:36
ジェーン・バーキン出演「ワンダーウォール」
ワンダーウォール ...続きを見る
Bodhi Tree Book Club
2005/05/15 00:29

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    Excerpt: ワンダーウォール ジェーン・バーキン出演の「ワンダーウォール」がDVD化! 音楽はジョージ・ハリソン。音楽同様、映像もサイケです。 学生時代に映画を観まくっていた時に、観た記憶があり.. Weblog: Bodhi Tree Book Club racked: 2005-05-15 00:29