苦しいとは言わない

遠いむかしのこと。
あなたは、苦しくても苦しいと言わない。
そんなことを友人に言われたことがある。
そのとき、友人が何を見ていてくれたのか、判然とはしない。
何か問題を抱え、どうしようもなく、あがいていた。
そんなことなのだろう。

手を差し伸べたいと思う。
しかし、どうすることができるだろう。
問題のありかを読取ったところで、何の力にもなるまい。
問題がその人の身に判然とするまで、その展開を待つよりほかない。

新しい日々はそこからしか始まらない。
そのようにして人は自らの自立性をまもってきたのだろう。

老いたる身の孤独。




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