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もう40年も昔、「ヤマテイ」とかいう英文解釈の受験参考書があり、それが高等学校の英語のサブテキストだった。授業でとりあげられることはなく、ただ、範囲を決めて、定期的に試験があった。数行の英文を、読み解く。それも、哲学や思想のジャンルから、小説の一節。まるで、パズルを解くように難渋し、とんでもない読み方をした。 今ならば、ひとつひとつもとの本を調べ、その文脈の中に目の前の文章を埋め込んで理解するだろう。しかし、当時はほかにやりたいことがあり、そんなことは思いつかなかった。どうせ人生は暇つぶしとうそぶきながら、本当はそんな風には思っていなかったのである。 さて、タイトルに掲げたのはそのなかにあった一つとして記憶されているもの。なにしろ40年も昔のことで、うろ覚えである。 ニュートンが「万有引力」の発見を賞賛されて、応えたことばということになっていた。出典も明らかではない。いや、これさえも、擬製の記憶かもしれない。 人が発見する真理とかいうものはほんのかけらに過ぎない。 そこに広大な砂浜があり、その向こうに闇の大海がある。 このイメージはなぜか、その頃の気分と響きあい、その後の自分自身を大きく支配した。 「かけら」だけを拾おうとすること、その向こうの大海を思わぬこと。 |
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